著者は70代の独居女性。おひとり様関連の本を書かれている方のようです。
将来のことはわかりませんが、私も30代独身ですから将来おひとりさまになる可能性は高いです。
人生の先輩から学べるかと思って読んでみました。
読んでみての感想や私の考えを書いてみようと思います。
高齢の一人暮らしの満足度は高い
この本では辻川覚志さんのデータから、高齢の一人暮らしの人が特に寂しくも不安でもないと書かれています。
これは意外でした。偏見ですがお年寄りの一人暮らしって「静かで寂しい」イメージでしたが、そんなこともないようです。これにはちょっとだけ安心しました。
でもよく見てみたら、このデータでは60歳以上の人を対象に調査したようです。今の60歳って普通に体も動くし、働いているし「お年寄り」に入るのかしらという気もしてしまいます。
この本だけでなく辻川覚志さんの本も読んでみたいですね。
在宅ひとり死も可能
訪問介護や看護などの在宅医療を受けながら自宅で暮らすということについて書かれていました。
病院は治療の場で生活の場ではありません。集団生活ですから決められたルールの下での生活になります。好きな時間に思ったことができないというのは結構窮屈な生活です。
私は病院に勤めているので、病院に幻想を抱いていませんがあまり病院に行かない人は過剰な期待をしてしまうのかもしれません。
病気の種類にもよるのでしょうが、私も自宅で生活しながら治療を受ける方が精神的な満足度は高い気がします。
認知症になっても独居はできる
病気の中でも在宅で過ごすのに問題があるといえば認知症です。
この本では、おひとりさまの認知症の人は周辺症状が少なく機嫌がいいから自宅で過ごすほうがいいと書かれています。
私は、認知症の程度の問題だと思います。もちろん自宅で暮らせる程度の認知症の人は自宅で過ごしたほうが、慣れた環境の中で過ごせるので不安が少なく症状の進行が遅いでしょう。
ただ、結構進行した認知症の人を見ることもあるのですが生活が破綻している状態だったら施設などの方がいいような気もします。
成年後見制度
認知症になったら自分の意志決定を誰かに託す必要があります。家族がいる場合は家族という選択肢もありますが、家族と自分の利害が一致しない場合もあるそうです。なので、福祉公社 社協、NPOなど社会的に信頼のおける団体に託す方がいいとも書かれていました。
おひとりさまの老後と向き合う本
高齢になっても、自宅で一人で暮らすことに希望が持てる本でした。内容的に無理があるんじゃないかな…と思うところも一部ありましたが、確かに大体何とかなるな…と思いました。
おひとり様の不安を解消してくれる本でした。